1月8日の日記(年末年始と100分でフェミニズムの話)
1月8日(日)
辛い。しんどい。年末年始に実家に帰って、実家近辺を歩いたことで、今回の滞在で特に嫌なことがあったわけでなくとも、嫌な記憶がたくさん詰まった土地なので、いるだけで余計なことをつい思い浮かべてしまい、帰ってきてからもどんよりした気分が続いている。
中学のことを思い出したり、中学や高校の数少ない友人とやりとりをしたり、家の近くの公園を歩いたり、本当にやってることはどうってことないのに、ネガティブな内容で頭が忙しかった。
頓服をたくさん飲んで過ごした。
実家の私の部屋を漁ったら出てきた少年アヤ著『焦心日記』を読んで正月を過ごせたのは幸運だった。
母に重大な病気が見つかり、それがあるせいで父とは停戦してるけどわだかまりがあるという状況下にあって、平静さを装っていたが、心が静かに暴れていたのを誰にも言えずじまいで、アヤさんだけが家族や土地にまつわる心の暴れる感じを肯定してくれている気がした。
正月にやっていた100分de名著のフェミニズム特集、一応見たのだけれど、桜庭一樹への書評の問題がある鴻巣友季子を起用してはだめなのでは、とか、バービーが学者と対等に話をさせてもらえてなかったんでは…というのとか、上間陽子のセックスワーカーへの語り口って、「セックスワークを肯定してやってると思ってる人でも何年も追跡するとまた違う語りをすることがある」一見穏当なようで、セックスワークに偏見がないかとか、みんな多分インテリのシス女性だよな、とかツッコミどころは満載だった。
ネットでも無限につっこまれてるよね…こういうときネットのいろんな意見役に立つのではないかと思ったりする。
伊藤野枝のこととかおさらいできたのはよかったんだけどね。一回でフェミニズムの基礎を全部やるのは無理だと思うから、一ヶ月半に一回くらい100分でフェミニズムはやったほうがいいぞNHK。
そういえば、この番組でも特集されていたし、私も去年途中まで読んだジュディスハーマンの『心的外傷と回復』の話。自分は安全であると思える場所や心理状態に戻れて、人と繋がってる感覚を持ちうる世界に戻れることを目指すということは間違っていないと思う。
ただ、性暴力被害者が性暴力に遭った社会と、再び精神や生活を再建して戻っていく社会って同じ場所だし同じ文化、ということは、ちっとも安全ではないし、また同じように傷つけられてしまう可能性もあれば、周囲がそれを知っても無関心だったり二次被害を加えてくる可能性もある。
いじめにせよ性被害にせよハラスメントにせよ、被害を受けても戻れる場所が被害を受けた場所とそう変わらない場所だから、安全な場所、安全な社会を作ってくしかないと思いつつ、あらゆるところでやばい人間やハラスメントを見過ぎて、人間社会に期待できなくなりつつある。
いうて私ももう29だから、絶望した!とか言ってないでなんかプラスになることやる義務があるのかなと思ったり。