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日々の記録

双極性障害の薬で激太りして辛い話

以下、以前書いたけど暗いなーと思って没にした文章です…。本音ではあるけど、もう少し明るくやってもいい気がして、もう少し気軽に自分を否定せず、少しは甘いもの食べつつ、標準体重まで体重落とせないかと考え中。


 双極性障害が発覚し、2017年に服薬を開始、服薬前はなかったものすごい空腹感と食欲がなくならず、五年間で155センチ47キロから65キロまで体重が増えた。

似合う服を探すのがかなり難しくなった。

着られる服はあるが、着ても似合わないのである。

 ある時ザラで胸元が空いていて肩がカットされているサテンの黒いワンピースを買って、何気なくこれどう?と訊いたら、弟からそういう服は鎖骨が綺麗に浮き出ている人しか着るべきでないと言われ、打ちのめされた。母に弟の発言は酷くないかと聞いたら、感想を聞いたのは自分で、弟なのだから正直なことを言うし、それを責めたら何も言えなくなるとの答えがあった。

 一昨年は、美容クリニックを探し出し、サクセンダという注射を自分で打ちながら生活していた。バイト代は月に五万、そのうちの二万円をかけて、低血糖になって気持ち悪くなるという副作用を我慢して、脳に働きかけて食欲を無くしてくれるというその注射に縋った。追い詰められていたのである。

 去年はもっと追い詰められて、太るのが嫌だという一心でついに医師に無断で断薬した。

躁転したあげく、奇異な言動を繰り返し、就活をしくじり、派手なサングラスで街に繰り出し、散財しては友達につっかかり絶交され、鬱転して全く動けなくなり、最終的に入院した。ちなみに断薬の結果3キロ痩せた。

 友人に会った時、痩せて綺麗になったと褒められた。太った体を醜いと判断して、痩せた体を美しいと判断するのが私であるはずなのに、褒められてもまったく嬉しくはなかった。

 その友人には、頼むから私を取り巻く社会が反映された私の中の太った自分を醜いとする価値観をこれ以上強大化させないでほしいと思った。

どうにかしてままならない体を受け入れるしかないことは分かっている。

 分かってはいるけれど、規格外とか、異形とか、醜悪とか、そんな自傷のような言葉を自分にかけないで済む方策を私はまだ生み出せていない。

 というか、残酷な事実ではあるが、そんな魔法のような方策はないし、自傷のような言葉を自分にかけずに済む社会の到来を望まないことには根本的な解決はないだろう。しかし、私は今この瞬間苦しむのをやめたい。今すぐ苦しいのをどうにかしたい。ルッキズムに白旗を掲げて、考えることを終わりにしたい。

困ったことに今の家に着いている風呂は浴槽がステンレスで、湯船に浸かると全身がよく映る。

自分が醜いと思ったものを醜いと思うのはほとんど反射的な反応で、風呂で全身の肉を見るたびにかなりどんよりとした気分になる。

 ところで、なりたい自分の容姿がなるべき自分の容姿で、そのためには手段を選ばなくても良い、選ぶなという価値観は考えてみれば相当エクストリームだけど、浸透しまくっていて、逃げ場がわからない。

なりたい自分像を形作ったものの構成要素がわかっていないのにダイエットに突き進むのは、地獄。