名前氏のブログ

日々の記録

社会科見学的人生

場のコードが本当の意味で理解できず、表面的に従おうとしても、浸透しない体質だ。

今現在もこの世全体についてピンときておらず、最近もなんとなく眉を全剃りした直後にこんな顔になるとは思わなかった、バイト行けねえじゃんと後悔するなどして、自分なんなんだと思いながら生きているし、女もやれてないし、というか社会の中の人間をやれていないという感覚が強い。それは錯覚でここも社会なんだけれども、私は辺境の末端すぎて社会の一部とみなされて生きていない。無職だし。

 しかし10代の頃は経験の不足からかまだこの世に来てから年月がたっていなかったからか、今よりさらにわけがわかっていないで生きている人間だった。

 

 たとえば破る気はないのに校則が全然守れなかった。シャツを裾から出すのが禁止という校則があっても勝手に裾が出てしまい、髪を染めてはいけないという校則があっても、無視をするとか反抗したいとかいう気持ちは特になく、染めてみたいと思って染めては教員に怒られて黒染めをし、それでも怒られたことを忘れてまた髪を金に染めたり、これもまたなんとなくだが中学の頃の制服を着て高校に行ったりしていた。

 校則を破るのはクラスでの階層が高いギャルたちの特権だったから、スカートを短くしていたら、ギャル二人が寄ってきて、「スカートの丈間違ってるよ」と言って直しに来たことがあった。

下層民がギャルみたいなことをやると怒られるということがよく飲み込めなかったがわけもわからず謝った記憶がある。

 時間もなぜだか全然守れず、遅刻しまくるからと一学期中罰として一番前の席にされていた。

もっと深刻だったのは人間関係のルールも全然わかっていなかったことで、女子の人間関係にグループがあるということを認識していなかった。女子でも男子でも話しかけたい人に話しかけて生きていて、ある時同級生の友達でもなんでもない女子から、「あんたのグループはあそこで、友達はAちゃん。うちのグループのBにばかり話しかけないで、Aちゃんのところに行ってあげなよ。」と秩序を守るための交通整理のようなことをされた。

 共通の話題が一切ないのに引っ付いてくるAのことが嫌いで、文武両道で美人のBと話したかったので、理不尽に怒られたと思いムカついたし、人が誰と話していようが勝手なのに人間関係を操作しようとするその女子の感情が本当のことを言うと今でもわからない。

 

こんな感じだったので、いじめに遭った時はやっぱりなと思った。

 分かってないなりに自分が求められている役割を全然やれてないことだけは分かっていた。学年で一番偉い教員から呼び出されてあなたは我が強いからみんながいじめたくなるのと言われたりした。しかし反抗したかったわけでもなく、ただぼーっとして自分をやっていたら人に嫌われて何もかもうまくいかなくなっただけだった。

中高大と卒業はしたが、心身ともに健康に過ごせた時期は皆無で、常になぜか人がやっていることを普通にやるだけでボロボロになってしまう。

身の回りで起きていることをひたすら不思議だと思いながら時に理不尽に暴力を振るわれつつもすべては社会科見学だと思って観察していたらあっという間に28年経ってしまった感じだ。

しかしいつまで経っても実地での本番が来ない。

職業訓練インターンサザエさん体操とかやらされるしなんとなくコントっぽくて現実だと思えない。

その挙句ついには社会科見学が私の本業なんだと思い始めている。それともいつかどこかで場の中の人になれるんだろうか。