名前氏のブログ

日々の記録

就活行き詰まり体操第一・就活とルッキズム

職業訓練に通うたびに「ここから一刻も早く消えたいです」と願う。願うたびに脳のボタンが小人によってバシバシ押され、ボタンが押されるたびに私の目や耳からは恨みがこもった毒の汁がピューと出て、ビジネスマナーを説いて人の道はこっちだと教え諭してくるキャリアコンサルタントを攻撃できる仕組みだ。

嘘だ。

そんな仕組みだったらどんなによかったかと妄想するほど今の私は就活のキモさに追い詰められている。

 訓練施設のキャリアコンサルタントが中年女性のビフォーアフターの証明写真を持って生徒の座席を巡回し、「こちらの写真の皆さんは、他の就活生のお役に立てるならと喜んで提供してくれたんですよ」と、そう言ったところでやっていることのエグさが全く覆い隠されない説明をする。

ビフォーの女性たちはすっぴんだったり髪を下ろしていたり、私服だったり、背景がどんよりしたグレーだったりする。

また、総じて顔色が良くない。それがアフターの写真では一変し、チークを塗って血色を良くしていたり、美白モードで顔色を明るくしていたり、ピンクの背景でフェミニンさを強調していたり、スーツをきっちり着こなしていたりする。

 私はその写真を見せられて、たしかにアフターの方がよく撮れてるな、美しいな、と思ってしまった。

それと同時にそう思う目を持つ自分に呆れ返り、その目を私に寄越した社会を燃やしたくなった。 

 履歴書の写真を撤廃しようという運動が起きた時は嬉しかったが、誰かの現状への疑念が現場まで反映されるスピードはいつも人が実際に人権を棄損されるペースには追いつけない。公的な職業訓練で未だメラビアンの法則とか言ってルッキズムバリバリなのは何なんでしょうね。